であったが、1890年になってが改めて理論構成を考察し、上記二式からφ , A を消去した (1a) , (1b) を基本方程式とすることを要請した。 このヘルツによる電磁ポテンシャルの消去後のものを、マクスウェルの方程式とみなすのが、現在の主流となっている。 そのため、(0a)と(0b)は、以後電磁場の定義式とみなされるようになった。


これらの方程式系に整理されたことから、電場と磁場の統一(であることなどが導かれ、その時空論としてのにいたる。

後年、は特殊相対性理論の起源はマクスウェルの電磁場方程式である旨、明言してい る。

なお、マクスウェルが導出した方程式は、現代の洗練された形式ではなかった。すなわちそこではベクトルの各成分をあたかも互いに独立な量であるかの ように別々の文字で表わし、式はすべて各成分について書いていた。これにの記法を適用して現在の見やすい形に書き改めたのはの ことであった。しかも彼はすでにそこで電磁ポテンシャルが消去出来ることを示して、方程式系を今日我々が知る形に整理していた。しかし、その意義はただち には認められるにいたらず、それとは独立に上記の ヘルツ の仕事がなされた。そしてベクトル記法が一般化し始めるのは 1890年代半ばであって、ヘルツ の上記論文ではまだそれを使っていない。いずれにせよ、このベクトル解析の記法の採用はにおけるさまざまな対称 性を一目で見ることを可能にし、物理現象の理解に大いに役立った。(物理学史Ⅱ』培風館、1968年、10-6~8参照)

 

中古ドメイン